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勉強会こぼれ話

昨年の12月から今年2月にかけて、幸せ経済社会研究所が主催する5回シリーズの勉強会が開催されました。講師は同研究所所長の枝廣淳子さんで、勉強会の名前は「普及と行動変容につながるマーケティングの力をつける」勉強会です。私が出席できたのは、その内の3回で、残り2回は音声受講でした。会場にいけなくても、画像と音声フアイルで勉強できるのはとてもありがたいですね(^^;

各回のテーマは次のとおりです。
第1回:課題図書なしの概論(講義とディスカッション)
第2回:課題図書「急に売れ始めるにはワケがある」(グラッドウェル著)
第3回:課題図書「イノベーションの普及」(ロジャーズ著)
第4回:課題図書「影響力の武器」(チャルディーニ著)
第5回:課題図書「ソーシャルシフト」(斉藤徹著)

さて、各回での勉強内容の要点を私なりにまとめてみましたので以下に紹介しますが、これは殆ど備忘録ですのでどんどん飛ばしてください(笑)。肝心のこぼれ話は最後に紹介しますので、よろしければご笑覧を(^^;

第1回では、マーケッテイングの基本として「STP+4P」を勉強しました。「STP」はSegmentation、Targeting、Positioningの頭文字で、「4P」はProduct(製品)、Price(価格)、Promotion(プロモーション)、Place(流通チャンネル)の頭文字です。

第2回は、「ティッピング・ポイント」についての勉強です。「ティッピング・ポイント」とは、あるアイデア(製品)や流行もしくは社会的行動が、一気に流れ出し、野火のように広がる劇的瞬間のことですが、
勉強会では、この現象を伝染病の三つの要因に喩えて、①病原菌を運ぶ人々=感染させる強い力を持った少数者への効果的な働きかけが行われているか?、②病原菌そのもの=ある新しいメッセージが、人々の行動の変容を促すほどに粘り強く記憶に残りやすいように発信されているか? ③病原菌が作用する環境=背景の力は爆発的流行を引き起こす方向へと整えられつつあるか?という観点から検討しました。

第3回では、イノベーション=ある新しいアイデア(製品)や流行もしくは社会的行動=の普及に共通する法則性について勉強しました。①、多くのイノベーションはゆっくりとしか普及しない(ウーン、これはよく分かる・・・)。 ②イノベーションが普及するためには、人々の知覚にとってのいくつかの条件を満たすことが必要である。イ、相対的な利点の認識 ロ、価値観や経験に反しない両立しやすさ ハ、理解しやすく導入しやすい判りやすさ ニ、試しやすさ ホ、効果の見えやすさ (ふんふん、納得できるなー)。

第4回では、他者に影響力を及ぼす上でのいくつかの原理について勉強しました。①、返報性の原理=人は何かをもらったり、譲られたりすると、お返しをしたくなる。たとえそれが偽の「譲歩」であっても・・・。たとえば、5万円のA商品を売りつけられて「拒否」するが、替わりに3万円のB商品を提案されると、相手が「譲歩」したと錯覚して、思わず買ってしまう!(知覚のコントラスト)。(これはよくあるぞ・・・) ②、一貫性の原理=宣言させて、一貫した行動をとらせる。人は「あなたは優しい人でしょう?」と問われ、「もちろんです!」と宣言すると、「では困った人たちのためにこの商品を買ってください」とたたみかけられると断れない・・・。(これもあるなー) ③、社会的証明の原理=みんなで渡れば怖くない!(もう日常茶飯事だ・・・)。 ④好意の原理=魅力を感じ、好意を抱く相手からの提案に人は弱い!お世辞にも人は弱い!(そういえば、昔こんな警句があった。「役者殺すに刃物は要らぬ。誉めて誉めて誉め殺せ。」気をつけましょう、ご同輩。) ⑤、権威の原理=説明不要。肩書きだけや格好だけの「権威」と、本当の権威(専門性・人間性・リーダーシップ等)をしっかりと判別することが大事です。 ⑥、希少性の原理=「数量限定」、「期間限定」、「今だけ、ここだけ」という例の売り込みです。

最終の第5回は、「ソーシャルシフト」がテーマです。「ソーシャルシフト」というのは、ソーシャルメディア(ウエブ、ブログ、twitter,facebookなどなど)の広がりが誘発した不連続で劇的な社会の変化のことです。それは、一方向のマスメディアから双方向の個的メディアへ、生産者と消費者の依存・対立関係から生活者相互の協創的関係へ、不透明な時代における閉鎖的企業から透明性の時代におけるオープンな企業へ、という大きな流れとして現在進行中です。この後戻りできない過程の中で、私たちのイノベーションはどのようにして「粘り強い」メッセージを人々に届けることができるのか、というテーマについて、真剣な対話が行われました。

さて、勉強内容の要点紹介はここまでです。
第4回の勉強会の終了時に講師の枝廣さんから宿題がでました。「影響力の武器についての実例をA41枚以内にまとめなさい」。
私の回答を紹介します。

〈ここから引用〉

高価なワインを買ってしまった実例

以前に高級ワインを買ったことのある某社のセールスマンから、年末に電話があった。めったに市場に出ることのないワインが数量限定で販売できるので、ぜひ紹介したいという触れ込みだった(希少性の原理)。
聞くと、1ロット6本が取引単位で、価格は38000円くらいだという。最近はワインの替わりに焼酎を飲むことが多いので、そんな高いものは要らないと断った。
すると、相手は、じゃあ、他の銘柄で、特別に3本ロットで販売できる商品があると提案してきた。値段は18000円だという。
僕は、なんとなく、相手が僕の言い分に譲歩してくれたように感じ(拒否させて譲歩する原理)、また、18000円なら買えない金額ではないか、と考えた(知覚のコントラスト)。なお残るためらいについては、まあ、知らない相手ではないし(好意の原理)、ここの商品の味は悪くはない、と自分を納得させた(過去の習慣への追随)。
その結果、この正月に、計画外のワインを3本飲むことになった。
絵にかいたような常套的「影響力の武器」の勝利だった。
次に、同様のセールストークを受けることがあったら、この経験を思い出すべし、と心に言い聞かせている。同じ失敗を繰り返すなら、僕は間抜けだ・・・。

〈引用ここまで〉

さて、このレポートに目を通した枝廣さんから一声あり、「その時は私が飲んであげるから!」だって・・・。
うーん、流石は講師ならではの突っ込み・・・、と感じ入った次第です(笑)。

おあとがよろしいようで。本日はここまで(^^;           (角田 記)