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第123回木質構造研究会:木の常識・非常識

年度末も押し迫った3月27日、新木場センタービルの2階ホールで第123回木質構造研究会が開かれました。今回は、新木場クラブさんとの共催で、翌日に控えた新木場祭りのプレイベントといったところです。

メインは、森林総研ー構造利用研究領域長の林知行さんの「木の常識・非常識」と題した講演で、これが滅法面白かった。中でも、木材業界の4大ガセネタというご指摘。
その1.木材は陽の当たる南側の成長が早くて年輪幅が広い(×)→木を成長させる養分は樹冠から拡散して降りてくるので年輪幅は変わらない(○)。

その2.板目に挽いた板が木表側(立木の表側)に反るのは水分が多いからだ(×)→接線方向の収縮率が放射方向よりも高いからである(○)。

その3.正倉院の収蔵物の保存状態が良いのは、校倉造りの壁が湿度変化に応じて開閉するからだ(×)→実際には開閉しない。保存状態が良いのは、高床によって地面からの湿気をさえぎり、木材に囲まれた状態で保管されていて(特に杉でできた箱)その調湿機能がしっかり働いているからである(○)。

その4.奈良の大仏殿は世界最大の木造建築物である(×)→秋田の樹海ドームの方がはるかに大きく、世界をみれば大仏殿より大きい木造建築物が他にもある(○)。

以上が林さんが指摘した4大ガセネタですが、要は、何事によらず、伝聞や思いこみに安住せず、しっかりと自分で調べ何回も確認するという合理的な態度が重要だ、というご指摘で、私も改めて自戒の念を強く抱いた次第です。

研究会の後の懇親会では、NPO国産材の榎戸さんをはじめ、以前から知り合いの山田さん(笠原木材社長)や、初対面の窪寺さん(クボデラ社長)・酒井さん(東京銘木協同組合専務)・本橋さん(ソレックスカントウ執行役員)とエールを交換でき、有意義な時間を過ごすことが出来ました。
皆さんありがとうございました。 画像は熱弁中の林さんです。  (角田 記)